お笑い!囲碁替え歌

囲碁替え歌60
「チェリー」by スピッツ

チェリー by スピッツ


スジを忘れない 曲がりくねった先を読む
産まれたての定石と スミを渡る白い石
二度とは打てない からまり合って取られた日
きっと想像した以上に 騒がしい試合が僕を待ってる

「損してる」の言葉だけで 強くなれる気がしたよ
ささやかなこの黒地 つぶれるほどダメ詰めて

こぼれそうな碁石 汚れた手で打ち上げた
あの愚形はすぐにでも捨てて欲しいと言ったのに
少しだけ悪い 厳しいヨミでこじあけて
今 せかされるように 笑われるように 放り込んでく

「損してる」の言葉だけで 強くなれる気がしたよ
いつかまた この場所で 君とねじり合いたい

どんなに悪くても たどりつけない 頭の中で抜けた読み
悪手のふりして 切り裂いた壁を 死にの味がある花六に変えて

スジを忘れない 曲がりくねった先を読む
きっと想像した以上に 騒がしい試合が僕を待ってる

「損してる」の言葉だけで 強くなれる気がしたよ
ささやかなこの黒地 つぶれるほどダメ詰めて

ズルしても真面目にも
活きてゆける気がしたよ
いつかまた この場所で 君とねじり合いたい

囲碁替え歌59
「元気を出して」by 竹内まりや

元気を出して by 竹内まりや


コミなんかいらない 強気なあなたを
そんなに苦しませた人は誰なの?

終りのないコウに すがるのはやめにして
コミダシから また始めればいい

接戦になりたい 気持ちがあっても
妙手を見つけることは とても困難

少しやせた その黒地に 似合うヨセを探して
スミに飛び込めばほら みんな首ひねる

チャンスは何度でも 訪れてくれるはず
ヨセだけが すべてじゃないことに気付いて

あなたの小さな mistake いつか悪い手に変わる
敗戦の階段をひとつあがったの

形勢はあなたが 思うほど悪くない
早く元気出して あの手筋を見せて

囲碁替え歌58
「U.S.A.」by DA PUMP

U.S.A. by DA PUMP


I-I-I.G.O.
I-I-I.G.O.
C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'mon, baby
C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'mon, baby

I.G.O.
オールド布石打って死ねば (死ねば 死ねば)
I.G.O.
毅然と手を真似した (真似した 真似した)
I.G.O.
AI利かしたカケさ (カケさ カケさ)
I.G.O.
三々衝撃だった (だった だった)

数十年でチャンピオンシップ
だいぶ変化したようだ
だけれど僕らは日本人
同じふねの負け組さ

C'mon, baby AIか
Zeroの見方を inspired
C'mon, baby アタリか
交差するストーン ちょいムズ捨てる
C'mon, baby アタリか
見逃してたティーンネイジャーが
C'mon, baby アタリか
勝負してく ジパングで

C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'mon, baby

I.G.O.
ツギかた損した小ヨセ (小ヨセ 小ヨセ)
I.G.O.
勝負所でポカした (ポカした ポカした)
I.G.O.
仲間のクラブの大盤で (大盤で 大盤で)
I.G.O.
あのこはヨセ間違えた (がえた がえた)

盤じゅう大模様一間トビ
早碁はいつも「待った」したい
読みという愚考さらし
Life and death 間違うのさ

C'mon, baby アタリか
死活の急所 置かないか
C'mon, baby アタリか
終盤で寄せる 持碁いちコース
C'mon, baby アタリか
どっちかの辺は大場…
C'mon, baby アタリか
言わずに得する 尻抜け

C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'mon, baby
C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'mon, baby

C'mon, baby AIか
Zeroの見方を inspired
C'mon, baby アタリか
交差するストーン ちょいムズ捨てる
C'mon, baby アタリか
見逃してたティーンネイジャーが
C'mon, baby アタリか
勝負してく ジパングで

C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'-C'mon, baby

囲碁替え歌57
「糸」by 中島みゆき

 by 中島みゆき


なぜ せめぎ合うのかを
私たちは なにも知らない
いつ つぶし合うのかを
私たちは いつも知らない
どこに置いたの 活きているの
広い盤の上 ふたつの物語

白の石はあなた 黒の石は私
めぐらす読みは いつかどこかを
丸ごと取るかもしれない

なぜ 活きてゆくのかを
迷った碁の隅の 見てくれ
石追いかけ走って
ころんだ碁の後の 見てくれ
こんな石が なんになるの
心許なくて ふるえてた指の先

白の石はあなた 黒の石は私
めぐらす読みは いつかどこかの
傷をかばうかもしれない

白の石はあなた 黒の石は私
取るべき石に 出合えることを
人は ポンヌキと呼びます

囲碁替え歌56
「家族になろうよ」by 福山雅治

家族になろうよ by 福山雅治


「100目勝っても好きでいてね」
みんなの前で恥かいたり
それでも一局と挑んでくれて
遊んでくれてありがとう

どれほど深く読んだつもりでも
わからないこともあるでしょう
その不安と寄り添い進むことが
「囲碁する」ということかもしれないから

いつかお父さんみたいに大きな碁盤で
いつかお母さんみたいに静かな手つきで
どんな石も活きてゆける
碁打ちになろうよ

小さな頃は詰碁が弱くて
すぐに置いて甘い手だの
いつも自分の活きばかり精一杯で
二手寄せコウなんて見えてないけど

明日のわたしは
それほど進歩ないとしても
一手ずつ 読み進める人から
読み切る人へかわってゆけたなら

いつかおじいちゃんみたいに無筋な強さで
いつかおばあちゃんみたいに可愛いヘボさで
あなたとならヨセてゆける
そんな碁好きになろうよ

いつかあなたのザル碁によく似た男の子と
いつかわたしとおなじ弱虫な女の子と
どんな石も活きてゆける
碁打ちになろうよ

あなたとなら活きてゆける
しあわせになろうよ

囲碁替え歌55
「会いたい」by 沢田知可子

会いたい by 沢田知可子


ビルが見える教室で 二人は棋書を ひろげて
同じ布石を並べた
少しの詰碁と ヨセ検討
そして 私はあなたと囲碁を覚えた

昇級しても私を子ども扱いしたよね
「そっぽへ打つなよ」と
半分助けて 半分取られて すぐ負けた
薄い石を狙った 不意のヨセ
あなた 夢のように 死んでしまったの

今年もコミを出すって
いっぱい置碁も打つって
約束したじゃない
あなた 約束したじゃない 打ちたい…

割り打ちには かかっては
不意に二線へとツケる 右辺をただスベリ
広げたいのか ヨセたいのか
わからずに 進めてる

コミにかける人を つい見つめる
彼があなただったら あなただったなら

転がる石をつかんで ヘボだなって叱って
優しくキリをみて
ツギだよって指差していて 勝ちたい…

厚みに寄るなと言って
お願い欠け目にしないで
軽く 肩ついて
私のソバコウ受けて

今年も対局するって
いっぱい詰碁も解くって
約束したじゃない
あなた 約束したじゃない 勝ちたい…

囲碁替え歌54
「打上花火」by DAOKO × 米津玄師

打上花火 by DAOKO × 米津玄師


あの日見損じした死活を 今も思い出すんだ
盤の上に刻んだ碁石 読みの抜けた姿

寄せまくるスジが 足元をすくい 欠け目をつくる
風鈴の隅 碁石だけが取られ過ぎてゆく

パッと光って読めた 花見コウ見ていた
きっとまだ 終わらないヨセが
曖昧な薄みを ノゾいてつないだ
この囲碁が 続いて欲しかった

「あと何度君と同じ布石をつつけるかな」って
笑う顔に僕が勝てるだろうか
傷つくこと 喜ぶこと 繰り返す読みと競争
妄想 最終局面のこと

何度でも 目算してヨセを読むよ
手筋を選び もう一コウ
もう二度と苦しまずに勝つように

はっと活きを読めば 消えちゃいそうなアタリが
きっとまだ 隅に手があった
手を伸ばせば打てた 勝ったかも気合で
ひそかにスベリを見ていた

パッとアタリが パッとアタリが
読みに読んだ 読みに読んだ
読みに読んで 読みに読んで
静かに負けた 静かに負けた
笑わないで 笑かさないで
もう少しだけ もう少しだけ
もう少しだけ この隅で

あの日見損じした死活を 今も思い出すんだ
盤の上に刻んだ碁石 読みの抜けた姿

パッと光って読めた 花見コウ見ていた
きっとまだ 終わらないヨセが
曖昧な薄みを ノゾいてつないだ
この囲碁が 続いて欲しかった

囲碁替え歌53
「若者のすべて」
by フジファブリック

若者のすべて by フジファブリック


勝負のピークが去った 棋院のプロ棋士がテレビで言ってた
それでもいまだに盤は 落ち着かないような 碁をしている

終盤 5子のコミが 今日はなんだか妙に響いて
「うっかり」なんて安易なものでポンヌキさせて

最高の勝負にこの碁もなったな
何年経っても思い出してしまうな

ないかな ないよな コウダテ しないよな
あったら打てるかな まぶた閉じて並べてみるよ

碁界の定石を知って それなりに打って また違って

石塔のアタリがまた 一つツイで シボリを急ぐよ
途切れたコウの続きをとり返したくなって

最高の勝負にこの碁もなったな
何年経っても思い出してしまうな

ないかな ないよな 切ったり しないよな
打ったら取れるかな まぶた閉じて浮かれているよ

よそ向いたまま 僕はそっと放り込んで

最高の勝負にこの碁もなったな
何年経っても思い出してしまうな

ないかな ないよな なんてね 困ってた
まいったな まいったな 投げることに迷うな

最後の最後のコウザイ終わったら
僕らは投げるかな 同じ筋を見詰めているよ

囲碁替え歌52
「青い春」
by back number

青い春 by back number


教えられたものだけじゃ
いまいち勝ちきれないんだ
計算はできてるはずなのに
型にはめ込まれたって
なじんだルールの上だって
負けじと試合へと向かう

あせりながら
羽ばたくための布石で
這いつくばっていても
あせらされてるのも
随分前から分かっていて
押しても 押しても
またあせりながら 必死で押しているんだ
理想の時計なんて
用意されていない でもその中で願ってるのさ
ああアタリを アタリを

まぁいいやが増えたのは
劣勢になったからじゃなく
きっと妙手の先に変なヨミを
俺らが考え過ぎんのを
よしとしないおバカかさん達が
ヨセで読み間違っているんだろう

あせりながら
羽ばたくための布石で
這いつくばっていても
あせらされてるのも
随分前から分かっていて
ヨセても ヨセても
またあせりながら 必死で生きているんだ
答えなしの詰みなんて
どこにもなくて でも手がなくてあせってるのさ
正しい手順じゃないけど

勝ちをみては打ちひしがれて
読みヌケてはまたハメられてポカ打って
死活を知った気になって
また分からなくなるそんな
浅いヨミという名のトンマを

あせりながら
羽ばたくための布石で
這いつくばっていても
あせらされてるのも
随分前から分かっていて
押しても 押しても
またあせりながら 必死で押しているんだ
理想の時計なんて
用意されていない でもその中で願ってるのさ
勝利に包まれるその日々を

囲碁替え歌51
「あなたに逢いたくて ~Missing You~」
by 松田聖子

あなたに逢いたくて ~Missing You~ by 松田聖子


左のスミをケイマに詰めて
重いノゾキに さよなら告げた

あれから反撃のスジが流れて
やっと手ヌケるのよ
毎回 ツケオサエしているわ
新しい定石を私なりにこわしてる…

あなたに勝ちたくて 勝ちたくて
眠れぬ夜は…
あなたの抜く石を その抜く石を思いだし…
そっと瞳 閉じてみる

あなたの囲い 破りたかった
二人で地合い 数えたかった

どんなにアジみても かなうことない
スジもあることなど
気付きもしないほど アホなだけ…

見つめてた ヨセみてた
私のすべてをかけて

あなたに勝ちたくて 勝ちたくて
眠れぬ夜は…
あなたのウチカキを
そのウチカキを思いだし…
そっと瞳 閉じてみる

一緒に 数えた石を
忘れないでね
後悔しないでしょう…
二人 セキになったこと…

あなたに勝ちたくて 勝ちたくて
眠れぬ夜は…
あなたの読みヌケを
その読みヌケを思いだし…
そっと瞳 閉じてみる

損してると つぶやいて…